Windows で Claude Desktop を開こうとすると、次のダイアログが出て起動しない——この記事はその直し方をまとめる。英語の Windows では次の文面になる。

This app can't open
There's a problem with Claude. Reinstall the application from its original install location or contact your administrator.

日本語の Windows では「Claude に問題があります。元のインストール場所から再インストールするか、管理者に問い合わせてください。」と出たという報告がある(GitHub #83730)。結論を先に書くと、いきなりアンインストールしない。PowerShell で1行だけ状態を見れば、入れ直すだけで済むのか、[修復]から試すべきかが分かる。アンインストールすると、デスクトップアプリの Claude Code のセッション一覧が空になったという報告が複数ある(会話ログ本体は残る。§4)。

🧭 出ている文面が違うなら、こちらの記事へ

「このアプリを開くことができません」+[修復]を選択

Windows が[修復]を案内してくる画面 → 修復で直す手順

「このファイルはほかのプログラムで使われています」

更新の直後に出る 0x80070020 → サインアウトで直す手順

使っている最中に固まって落ちた

ダイアログより前の、落ちた原因のほう → GPU process gone の記事

⚠️ この記事の確度:Anthropic の公式ヘルプとドキュメントには、このエラー文の説明も対処も載っていない(2026年9月30日時点。§1で確かめたページを挙げる)。以下の手順は、GitHub の anthropics/claude-code に寄せられた利用者の報告と、Microsoft の PowerShell 公式ドキュメントを突き合わせたもの。報告にもとづく部分は🟡 利用者の報告、公式の記述で確かめた部分は✅ 公式で確認と書き分ける。

Get-AppxPackage の結果で、進む道が変わる

何も表示されない

パッケージが消えている。入れ直すだけで戻る(§3-A)

Status が Ok 以外

Modified, NeedsRemediation など。プロセス終了→[修復]→再登録→上書きインストールの順(§3-B)

それでも戻らない

バックアップ→削除→再起動→入れ直し。ここで初めてアンインストール(§3-C)

1. このエラーは何か——Windows が出す文面で、公式の説明は無い

このダイアログは Claude のアプリが出しているのではなく、Windows がパッケージ形式(MSIX)のアプリの起動を断ったときに出す文面だ。Claude のコードは1行も動いていない。同じ文面は Claude 以外のアプリでも報告されている(例:Tom's Hardware フォーラム)。

🟡 利用者の報告:GitHub の報告で引用されている文面は、細部が少しずつ違う。英語版だけでも次の揺れがある。

引用された文面(抜粋) 報告
There's a problem with Claude. Reinstall the application … or contact your administrator. #84725、#86509 ほか多数
There is a problem with Claude. Reinstall the app from its original install location … #86425
… or contact the administrator. #85174
見出しが「This app can't open」または「Can't open this app」 #85317、#84333

Windows の版の違いか、報告者が書き写したときの違いかは分からない。いずれも「元のインストール場所から入れ直せ」という同じ指示なので、以下では同じエラーとして扱う。

公式には何が書いてあるか

2026年9月30日に次のページを原文で読んだが、このエラー文も、Windows でアプリが起動しないときの対処も載っていなかった。

GitHub では、#84725(この文面が出た報告)を Anthropic の担当者が#80444の重複として閉じた。その #80444 は2026年9月15日に「completed」で閉じられたが、何を直したのかの説明は付いていない。9月22日には利用者が「直ったのか、どの版で直ったのか」を尋ねるコメントを残している。公式の修正告知は確認できない。

2. まず状態を見る(読み取りだけ)

PowerShell(管理者でなくてよい)で次を実行する。何も変更しない読み取りだけのコマンドだ。

Get-AppxPackage -Name Claude | Select-Object Name,Version,Status,IsPartiallyStaged,SignatureKind

正常なら Status は Ok になる。参考に、筆者の環境(Windows 11 Home 10.0.26200、Claude Desktop の MSIX 版 2.16120.0.0)で 2026年9月30日に Claude Code が実行した結果を載せる。

Name              : Claude
Version           : 2.16120.0.0
Status            : Ok
IsPartiallyStaged : False
SignatureKind     : Developer

エラーが出ている端末では、報告によって結果が次の2つに分かれる。

何も表示されない

パッケージの登録そのものが消えている。スタートメニューのショートカットだけが残り、存在しないアプリを指している状態。#84725 の報告者は、パッケージのデータフォルダも無くなっていたと記録している。

Status: Modified, NeedsRemediation

パッケージは残っているが、Windows が「改変された」と判定して起動を止めている。#85317、#86509、#82381 など、報告の多くはこちら。

Status が Ok なのに起動しない場合は、この記事のエラーとは別の壊れ方の可能性がある。修復の記事の§7(エントリポイントが無い状態)を見てほしい。

SignatureKind が Developer なのは、Microsoft Store を通さない配布だからだ。#80444 の報告者は、このために Windows が自動で行う Store 経由の修復が失敗し続けていたとイベントログから記録している(🟡)。放っておいても直らないので、手で直す必要がある。

3. 直す順番——軽い手から

上から試し、直った時点で止める。§2の結果が「何も表示されない」なら A、それ以外なら B から始める。C(アンインストール)は最後だ。

A. パッケージが消えている → 入れ直すだけ

登録が消えているので、壊れたものを取り除く手間は無い。公式のダウンロードページからインストーラを落として実行すればよい。🟡 利用者の報告:#84725 の報告者は、公式の MSIX を Add-AppxPackage で入れ直し、再起動なしで Status: Ok に戻したと書いている。

インストーラの代わりに MSIX を直接入れる場合、配布 URL と入れ方は Anthropic の公式ヘルプにある(✅)。1人の利用者として入れるコマンドはこれだ。

Add-AppxPackage -Path "Claude.msix"

B. Status が Ok 以外 → プロセス終了 → [修復] → 再登録

B-1. 残っているプロセスを終わらせる。ウィンドウが消えても claude.exe や cowork-svc.exe が残ってパッケージのファイルを掴み、修復を失敗させる、という報告が多い(#80444、#85317)。2行目のサービス停止は管理者の PowerShell で行う。

Get-Process claude*,cowork* -ErrorAction SilentlyContinue | Stop-Process -Force
Stop-Service CoworkVMService -ErrorAction SilentlyContinue

B-2. [修復]を押す。設定 → アプリ → インストール済みアプリ → Claude の「…」→ 詳細オプション → [修復]。Microsoft の公式ヘルプも、アプリが正しく動かないときはまず[修復]、それで直らなければ[リセット]という順を案内している(✅)。

🟡 利用者の報告:[修復]の効き方は報告で割れている。#80444 の起票者は「確実に効くのは[修復]だけ」と書いた一方、同じスレッドには Windows 10 では[修復]がパッケージを落とし直さず、登録をやり直すだけなので戻らなかったという報告や、「We couldn't repair this app」で何度押しても失敗したという報告もある。効かなくても B-3 へ進めばよい。

💡 [リセット]はまだ押さない。同じ画面の隣にあるが、Windows の画面自体に「アプリのデータは削除されます」と書かれている(修復の記事で実機の表示を確認)。§4のセッション一覧もこの「アプリのデータ」に入る。押すなら§4のバックアップを取ってからにする。

B-3. パッケージを登録し直す。[修復]が失敗したときの次の手。#85317 の報告者が使ったコマンドを、今のユーザーだけに向けて書き直したものだ。

Get-AppxPackage -Name Claude | ForEach-Object {
  Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppxManifest.xml"
}

✅ 公式で確認:Microsoft の Add-AppxPackage のドキュメントは、-DisableDevelopmentMode を「無効になった・登録されなかった・壊れた既存のアプリパッケージのインストールを登録する」ためのものと説明している。🟡 ただし報告では、これで戻った例と、Modified, NeedsRemediation が消えなかった例の両方がある(#87750 は[修復]・[リセット]・再登録のどれも効かなかった)。0x80073D02(使用中)で失敗したら B-1 に戻ってプロセスを終わらせる。

B-4. アンインストールせずに、公式のインストーラを上から実行する。🟡 利用者の報告:#83932 の利用者の一人は、再登録では戻らなかったが、公式のインストーラをそのまま実行し直したら Status: Ok に戻り、アプリのデータも無事だったと、同じ手で何度も復旧した記録を残している。一方、同じスレッドには、インストーラが 0x80073CF9 で失敗したという報告もある。削除より失うものが少ないので、C の前に一度試す価値がある。

C. それでも戻らない → バックアップ → 削除 → 再起動 → 入れ直し

🟡 利用者の報告:#87750 の報告者は、パッケージを丸ごと削除し、再起動してから入れ直して初めて起動できたと書いている。ここで初めてアプリのデータが消えるので、必ず先に§4のバックアップを取る。

Get-Process claude*,cowork* -ErrorAction SilentlyContinue | Stop-Process -Force
Get-AppxPackage -Name Claude | Remove-AppxPackage
Restart-Computer

再起動したら、A と同じく公式のダウンロードページから入れ直す。

4. アンインストールで消えるもの・残るもの

「入れ直すと今までの作業が消えるのでは」という心配には、保存場所ごとに分けて答えられる。

データ 置き場所 パッケージを削除すると
claude.ai のチャット履歴 Anthropic のサーバー 残る(ログインし直せば見える)
Claude Code の会話ログ本体 %USERPROFILE%\.claude\projects\ の .jsonl 残る(パッケージの外にある)
デスクトップアプリのセッション一覧(題名・フォルダ分け) %LOCALAPPDATA%\Packages\Claude_pzs8sxrjxfjjc\LocalCache\Roaming\Claude\claude-code-sessions\ 消える(一覧が空になる)

🟡 利用者の報告:3行目が落とし穴だ。#81907 の報告者は、入れ直した後にアプリの Code タブのセッション一覧が空になった(31件)が、~/.claude/projects のログは全部残っており、ターミナルで claude --resume を実行すると31件すべてが一覧に出たと書いている。#83730 も同じで、フォルダ分けした約8フォルダが空になり、claude --resume では49件が見えたという。一覧の置き場所は #81907 の報告者が調べたもので、アプリ側に一覧を作り直す機能は無いとも書いている。

筆者の環境(2026年9月30日、上と同じ端末)で Claude Code に数えさせると、この一覧のファイル(local_*.json)は352件、.claude\projects の各プロジェクト直下の会話ログは173件あった(2つの数がずれる理由は確かめていない)。消えるのはこの一覧側だ。数は使い方しだいなので、自分の端末で数えてほしい。

§3-C の前に取るバックアップ

パッケージを削除する前に、次の2か所をデスクトップへ写しておく。キャッシュ類は復元に要らないので除く。

$dst = "$env:USERPROFILE\Desktop\claude-backup-$(Get-Date -Format yyyyMMdd-HHmm)"
New-Item -ItemType Directory -Force $dst | Out-Null
robocopy "$env:USERPROFILE\.claude" "$dst\dot-claude" /E /R:1 /W:1 /NFL /NDL
robocopy "$env:LOCALAPPDATA\Packages\Claude_pzs8sxrjxfjjc\LocalCache\Roaming\Claude" "$dst\app-data" /E /R:1 /W:1 /NFL /NDL /XD Cache "Code Cache" GPUCache

1行目の .claude はパッケージを消しても残る場所だが、作業中に誤って消す事故に備えて一緒に取っておく。2行目が、削除で消える側だ。写したものを入れ直した後に戻せば一覧が戻る、とまでは確かめていない——#81907 の報告者は手作業で一覧を作り直したが、形式の違うファイルはアプリが開いたうえで紐付けを消してしまったとも書いている。確実に言えるのは、会話ログは残り、claude --resume から続きを開けるということだ。

5. -PreserveApplicationData ではデータを残せない

「Remove-AppxPackage -PreserveApplicationData を付ければアプリのデータを残して削除できる」という手順を見かけるが、Claude Desktop のような通常のパッケージには使えない。

✅ 公式で確認:Microsoft の Remove-AppxPackage のドキュメントは、このオプションを「開発中のアプリにだけ使える」もので、ファイルを並べたまま登録した(loose file registered)アプリにしか指定できないと書いている。

🟡 利用者の報告:実際に #83932 では、データを残す削除が 0x80073CFA で拒否されたと記録されている。#80444 にも、Claude のインストーラ自身が同じ理由(開発者モードが必要)で失敗したログが貼られている。データを残したいなら、§4のようにフォルダを写すしかない。

6. なぜ起きるのか——報告されている引き金

🔴 未確定:Anthropic は原因を説明していない。以下は GitHub の報告に書かれた、エラーの直前に起きていたことだ。共通するのは「アプリが正常に終われなかった」ことで、その後 Windows がパッケージを壊れたと判定する、という流れになっている。

アプリ内のブラウザで落ちる

ブラウザ枠で外部サイトを開いた直後に GPU プロセスなどが落ち、アプリごと終了(#80444、#87750)。報告の数はこれが最も多い。

起動中に自動更新が走る

動いている最中に更新が入り、0x80073D02(使用中)で失敗して壊れる(#86425、#85174、#83932)。

重い作業中に固まる

Claude Code が長い処理をしている途中で、アプリが予告なく消える(#85317、#84725)。

Cowork のサービス登録に失敗

同梱のサービスの登録が 0x80073D28 で止まり、登録が中途半端に残る(#87161、#88500)。

ブラウザ枠で落ちる件は、落ちる仕組みと回避策を GPU process gone の記事にまとめた。報告の日付は2026年7月から9月にかけてで、版も Windows 10・11 もまたがっている。特定の版で直ったと言える材料は、9月30日時点で見つからない。

189 の「修復を選択」との違い

同じ「開けない」でも、Windows が[修復]を案内する文面(修復の記事)と、この記事の「元の場所から再インストール」の文面がある。どの状態でどちらが出るのかを決めた資料は見つからなかった。報告を並べると、この記事の文面はパッケージが消えたとき(#84725)と NeedsRemediation のとき(#86509 など)に出ている。どちらの文面でも、§2の1行で状態を見てから手を選ぶのが確実だ。

7. 再発を減らす

完全な予防策は公式に示されていない。報告から引ける、確率を下げる手は次の3つだ。

  • アプリのブラウザ枠で外部サイトを開かない。報告の多くがこれを引き金にしている。サイトを確かめる作業は、自分のブラウザや Claude in Chrome、WebFetch に回したら落ちなくなったという報告がある(#80444 のスレッド)。
  • 席を離れる前にトレイから終了する。ウィンドウの×ではアプリが常駐し続ける。動いている最中に更新が入るのが引き金の一つなので、使わないときは通知領域のアイコンを右クリックして終了しておく。
  • §2のコマンドと§4のバックアップ手順を控えておく。起きてから調べると、焦ってアンインストールに飛びがちだ。

まとめ

「There's a problem with Claude. Reinstall the application from its original install location」は、Windows が Claude Desktop(MSIX)の起動を断ったときの文面で、Anthropic の公式ヘルプには説明が無い(2026年9月30日時点)。文面は「入れ直せ」と言うが、最初にやるのは Get-AppxPackage で状態を見ることだ。

パッケージが消えていれば入れ直すだけで戻る。Modified, NeedsRemediation なら、プロセスを終わらせて[修復]、だめなら再登録、次にインストーラの上書き実行、それでもだめならバックアップを取ってから削除と入れ直し——と軽い順に進む。入れ直してもチャット履歴と Claude Code の会話ログは残るが、デスクトップアプリのセッション一覧は消えるという報告があるので、削除の前に写しを取っておく。消えても claude --resume から続きを開ける。

FAQ

Q1. 言われたとおりにすぐ再インストールしてはいけませんか?

直ることは多いのですが、パッケージを削除すると、デスクトップアプリのセッション一覧が消えたという報告があります(#81907・#83730)。先に Get-AppxPackage -Name Claude で状態を見てください。何も表示されなければ、削除するものが無いので入れ直すだけで済みます。

Q2. Claude Code の作業は失われますか?

会話ログ本体は %USERPROFILE%\.claude\projects\ にあり、パッケージを消しても残ります。アプリの一覧が空になっても、ターミナルで claude --resume を実行すれば一覧に出たと報告されています。claude.ai のチャット履歴はサーバー側なので影響を受けません。

Q3. Anthropic から公式の修正は出ていますか?

2026年9月30日時点で確認できません。関連する #80444 は9月15日に「completed」で閉じられましたが、何を直したか・どの版で直ったかの説明は付いていません。

Q4. -PreserveApplicationData を付ければデータを残して削除できますか?

できません。Microsoft のドキュメントでは開発中のアプリ専用のオプションで、Claude Desktop では 0x80073CFA で拒否されたと報告されています。残したいデータは、削除の前にフォルダごと写してください(§4)。

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