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Claude Code を使い込むと、「自分用のスラッシュコマンド」「よく使うサブエージェント」「MCP サーバ」「フック」が増えてくる。それらを 1つにまとめて、バージョン管理し、チームや他のプロジェクトで共有できる仕組みが プラグイン(Plugin)であり、配布の場が マーケットプレイス(Marketplace)だ(プラグインは2025年10月にパブリックベータで登場、2026年に公式ディレクトリや /plugin の検索・一覧が追加された)。
本記事では、プラグインとは何か・構造・使い方・マーケットプレイス・自作と公開・配布スコープと安全性を、公式ドキュメントに基づいて整理する。先に要点を3つ。① プラグインは「スキル/コマンド/サブエージェント/フック/MCPサーバ」などを束ねた1つのディレクトリで、.claude-plugin/plugin.json がマニフェスト。② /plugin でマーケットプレイスを追加し、install で導入する。③ 自作も簡単——plugin.json と SKILL.md を置いて claude --plugin-dir でテストし、git で公開すればよい。
機能を1つに束ねて、配る
— スキル・エージェント・フック・MCP を、マーケットから1コマンドで
プラグインは 機能の“まとまり”、マーケットプレイスは その配布カタログ(git リポジトリ等)。
公式マーケット(claude.com/plugins)は最初から使え、自作の公開も git だけで完結する。
1. Claude Code プラグインとは
公式の定義では、プラグインは 「Claude Code のカスタム機能を、バージョン管理・共有・再利用できるよう1つにまとめた自己完結ディレクトリ」だ。1つのプラグインには、次のものを任意に組み合わせて入れられる。
| 構成要素 | 置き場所 | 役割 |
|---|---|---|
| スキル(Skills) | skills/<名前>/SKILL.md | タスクに応じ Claude が自動で呼ぶ能力(Skills 解説) |
| スラッシュコマンド | commands/ | ユーザーが /名前 で呼ぶコマンド(近年はスキル推奨) |
| サブエージェント | agents/ | /agents に出るカスタムエージェント定義 |
| フック(Hooks) | hooks/hooks.json | PostToolUse 等のイベントで自動実行 |
| MCP サーバ | .mcp.json | 外部ツール/データ連携(MCP) |
| マニフェスト | .claude-plugin/plugin.json | 名前・説明・バージョン等のメタ情報 |
要するにプラグインは 「Claude Code の拡張を、配れる形に箱詰めしたもの」。バラバラに設定していた自分のカスタマイズを 1つのリポジトリにまとめ、チーム全員で同じ環境を再現できる。LSPサーバ・バックグラウンド監視・実行ファイル(bin/)なども入れられるが、まずは上の6つを押さえれば十分だ。
2. プラグインの構造
ディレクトリ構成には 1つだけ重要なルールがある:.claude-plugin/ の中に入れるのは plugin.json だけ。commands/・agents/・skills/・hooks/ は プラグインのルートに置く(.claude-plugin/ の中ではない)。
my-plugin/
├── .claude-plugin/
│ └── plugin.json # マニフェスト(ここに入れるのはこれだけ)
├── skills/
│ └── code-review/SKILL.md
├── agents/
│ └── security-reviewer.md
├── hooks/hooks.json
├── .mcp.json
└── README.md
マニフェスト plugin.json の最小例:
{
"name": "my-first-plugin",
"description": "基本を学ぶための挨拶プラグイン",
"version": "1.0.0",
"author": { "name": "Your Name" }
}
name は識別子であり スキルの名前空間にもなる(スキルは /my-first-plugin:hello のように呼ばれる)。version は任意で、付けるとバージョンを上げたときだけ利用者に更新が届く。git 配布で version を省くと コミットSHAがバージョン代わりになる(=毎コミットが新版)。
3. 使い方——/plugin と marketplace
導入は /plugin から。タブ式の管理画面(Discover/Installed/Marketplaces/Errors)が開く。基本コマンドはこうだ。
# マーケットプレイス(配布カタログ)を追加
/plugin marketplace add anthropics/claude-code # GitHub の owner/repo
/plugin marketplace add ./my-marketplace # ローカルパス
/plugin marketplace add https://example.com/marketplace.json
# プラグインを導入・管理(既定はユーザースコープ)
/plugin install plugin-name@marketplace-name
/plugin enable plugin-name@marketplace-name
/plugin disable plugin-name@marketplace-name
/plugin uninstall plugin-name@marketplace-name
# 一覧(--enabled / --disabled で絞り込み)。/plugin 内には検索バーもある
/plugin list
/plugin list --enabled
# 変更を再起動なしで反映
/reload-plugins
「マーケットを追加する」=「カタログを登録する」であって、その時点ではプラグインは入らない。カタログを追加してから、個別に install する流れだ。スクリプト用途には claude plugin install … のような非対話のCLIも用意されている。なお MCP サーバ入りのプラグインが繋がらないときは MCP接続エラーの対処も参照。
4. マーケットプレイスとは
マーケットプレイスは、プラグインの一覧と取得元を書いた .claude-plugin/marketplace.json を持つカタログ(git リポジトリ・ローカルパス・ホストされたファイル)だ。公式が用意するものと、コミュニティ向けがある。
公式 / コミュニティのマーケット
・公式(claude-plugins-official):Anthropic がキュレーション。初回起動時から自動で使え、/plugin の Discover か claude.com/plugins で閲覧できる。LSP系・各種外部連携(github / linear / notion / slack / figma 等)・PRレビュー系などが揃う。
・コミュニティ(claude-plugins-community):第三者の投稿が自動検証・安全スクリーニングを通ったもの(各コミットSHAに固定)。/plugin marketplace add anthropics/claude-plugins-community で追加する。
つまり 「使うだけ」なら公式マーケットがすぐ使える。コミュニティや社内の独自カタログは、必要に応じて追加すればよい。
5. 自作して公開する
自作は驚くほど簡単だ。マニフェストとスキルを置いて、ローカルでテストするところから始める。
# 1) 雛形を作る
mkdir -p my-first-plugin/.claude-plugin my-first-plugin/skills/hello
# .claude-plugin/plugin.json と skills/hello/SKILL.md を書く
# 2) インストールせずにテスト(.zip も可)
claude --plugin-dir ./my-first-plugin
公開は、git リポジトリのルートに .claude-plugin/marketplace.json を置くだけ。利用者は /plugin marketplace add owner/repo で追加できる。
{
"name": "my-plugins",
"owner": { "name": "Your Name" },
"plugins": [
{
"name": "quality-review-plugin",
"source": "./plugins/quality-review-plugin",
"description": "簡易コードレビュー用のスキルを追加"
}
]
}
バージョニングは、plugin.json の version →(無ければ)marketplace 側の version →(それも無ければ)コミットSHAの順に解決される。version を固定するならリリースごとに上げること(上げ忘れると利用者に更新が届かない)。公開前に claude plugin validate . で検証しておくとよい。コミュニティ公式カタログへの掲載は、所定の投稿フォームから申請する(Team/Enterprise 等の条件あり)。
6. 配布スコープと安全性
インストール先には スコープがある:user(既定・全プロジェクト)/project(リポジトリの共同作業者全員・.claude/settings.json に記録)/local(自分・このリポジトリのみ)/managed(管理者が配布・変更不可)。チーム配布は、プロジェクトの .claude/settings.json に extraKnownMarketplaces と enabledPlugins を書いておけば、メンバーがフォルダを信頼した時に導入を促せる。
⚠️ 安全性:プラグインは任意コードを実行できる
公式ドキュメントは 「プラグインはあなたの権限で任意のコードを実行しうる」と明記している。Anthropic は第三者プラグインや同梱 MCP サーバを検証しない。信頼できる発行元のものだけを入れること。組織では strictKnownMarketplaces で許可ソースを限定([] で完全ロックダウン)でき、ネットワーク/ファイル操作の前にチェックされる。中身が不明なプラグインは、入れる前にコードを確認するのが原則だ。
まとめ
Claude Code プラグインは、スキル・スラッシュコマンド・サブエージェント・フック・MCP サーバなどを 1つのディレクトリに束ね、バージョン管理・共有・再利用できる仕組みだ(マニフェストは .claude-plugin/plugin.json、commands/ 等はルートに置く)。配布の場が マーケットプレイスで、公式(claude.com/plugins)は最初から利用可能。導入は /plugin marketplace add → /plugin install →(必要に応じ)/plugin list・検索・/reload-plugins。
自作も plugin.json と SKILL.md を置いて claude --plugin-dir でテスト → git に marketplace.json を置いて公開、という短い手順で完結する。配布スコープは user / project / local / managed、チーム配布は .claude/settings.json で。ただし プラグインは任意コードを実行しうるので、信頼できる発行元のものだけを入れ、組織では strictKnownMarketplaces で絞る。プラグインには フックを同梱でき、ライフサイクルの各イベントで自動実行される——その仕組みは Claude Code フックの徹底解説を参照。関連:Claude Agent Skills、MCP、Claude Code Artifacts。
FAQ
Q. プラグインとスキルは何が違うのですか?
A. スキルはプラグインの“中身(構成要素)の1つです。プラグインは、スキルに加えてスラッシュコマンド・サブエージェント・フック・MCP サーバなどを束ねた配布単位(ディレクトリ)。「よく使うスキルやコマンドを1つにまとめてチームに配りたい」ときの“箱”がプラグイン、その箱に入れる“手順書”の1つがスキル、という関係です。
Q. プラグインはどうやって入れますか?
A. まず /plugin marketplace add owner/repo でマーケットプレイス(カタログ)を追加し、次に /plugin install プラグイン名@マーケット名 で個別に導入します。公式マーケット(claude-plugins-official)は初回から自動で使え、claude.com/plugins や /plugin の Discover で探せます。有効/無効は /plugin enable|disable、一覧は /plugin list です。
Q. 自分でプラグインを作って配れますか?
A. はい。.claude-plugin/plugin.json(マニフェスト)と skills/〜/SKILL.md を置き、claude --plugin-dir ./プラグイン でインストールせずテストできます。公開は git リポジトリのルートに .claude-plugin/marketplace.json を置くだけ。利用者は /plugin marketplace add owner/repo で追加します。.claude-plugin/ に入れるのは plugin.json だけで、skills/ 等はルートに置く点に注意してください。
Q. バージョン管理はどうなりますか?
A. plugin.json の version →(無ければ)marketplace 側の version →(それも無ければ)git コミットSHAの順で解決されます。version を付けると上げたときだけ更新が届くので、リリースごとに必ず上げてください(上げ忘れると利用者は古いまま)。version を省けば毎コミットが新バージョンになります。公開前に claude plugin validate . で検証を。
Q. 第三者のプラグインは安全ですか?
A. 無条件には安全ではありません。公式ドキュメントも「プラグインはあなたの権限で任意のコードを実行しうる」と明記し、Anthropic は第三者プラグインや同梱 MCP を検証しません。信頼できる発行元のものだけを入れ、不明なら中身(コード)を確認してください。組織では strictKnownMarketplaces で許可ソースを限定([] で完全ロックダウン)できます。