計画を立てるところだけ賢いモデルに任せて、実際にコードを書くところは速くて安いモデルに回したい——Claude Code には、それを自動でやる opusplan という設定があります。

結論から書くと、opusplan は「プランモードの間は Opus、それ以外は Sonnet」で動くモデルの指定です。/model opusplan と打つか、settings.jsonmodel に書けば使えます。ただし /model の一覧には出てこないので、名前を知らないと見つけられません。また、プランモードに入るたび・出るたびにモデルが切り替わるので、そのたびに会話全体をキャッシュなしで読み直す点に注意が必要です。

この記事では、2026年9月16日時点の公式ドキュメント、Claude Code の変更履歴(CHANGELOG)、GitHub の issue をもとに、設定のしかた、使い方の流れ、一覧に出てこない経緯、料金とキャッシュの注意点、似た仕組み(advisor・サブエージェント)との違いをまとめます。

opusplan は、プランモードの出入りでモデルが切り替わる

Anthropic API の場合。opus と sonnet の行き先は接続先で変わる

プランモード中

Opus 5

コードを調べて、編集はせずに計画を書く

計画を承認 →

それ以外(実装)

Sonnet 5

計画にそってファイルを編集し、コマンドを実行する

出典: Claude Code 公式ドキュメント「Model configuration」(opusplan model setting、モデルのエイリアスの行き先)

1. opusplan とは:プランモードの間だけ Opus になる

opusplan は、sonnetopus と同じく /model に指定できるモデルのエイリアス(別名)です。公式ドキュメントは「プランモードでは opus を使い、実行では sonnet に切り替える特別なモード」と説明しています。

切り替わる境目は、プランモードに入っているかどうかだけです。プランモードは、Claude がファイルを読んだりコマンドで調べたりして計画を書き、承認されるまでソースを編集しない状態です(権限モードの全体像はClaude Codeの権限モードとは?5つの違いと使い分けで扱っています)。

状態opusplan のときのモデル向いている仕事(公式の説明)
プランモード中opus(Anthropic API では Opus 5)複雑な推論や設計の判断
それ以外sonnet(Anthropic API では Sonnet 5)コードの生成と実装

出典: Claude Code 公式ドキュメント「Model configuration」(2026年9月16日時点)。Amazon Bedrock と Google Cloud の Agent Platform では sonnet が Sonnet 4.5 になるなど、行き先は接続先で変わる

似た仕組みがもう1つあります。Haiku で動いているセッションは、プランモードの間だけ自動で Sonnet に上がります(v2.0.17 で Haiku 4.5 とともに導入。導入時点では Amazon Bedrock と Google Vertex AI では自動で上がりませんでした)。こちらは設定しなくても働きます。

2. 設定のしかた

指定する方法は、ほかのモデルと同じです。公式ドキュメントに書かれている優先順位の高い順に並べます。

方法書き方効く範囲
会話の途中で切り替える/model opusplan今のセッションと、以後の新しいセッション(ユーザー設定に保存される)
起動時に指定するclaude --model opusplanそのセッション
環境変数ANTHROPIC_MODEL=opusplanその環境で起動するセッション
設定ファイルsettings.json"model": "opusplan"新しく始めるセッションすべて

/model opusplan と打つと、今のセッションが切り替わるだけでなく、ユーザー設定の model に書き込まれて、新しいセッションの既定にもなります。今回だけ試したいときは claude --model opusplan で起動してください。

{
  "model": "opusplan"
}

ほかに知っておくと役に立つ指定が3つあります。

  • 使うモデルの版を固定するopusplan がプランモードで使う Opus は ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODEL、それ以外で使う Sonnet は ANTHROPIC_DEFAULT_SONNET_MODEL で決まります。Amazon Bedrock などではここに接続先のモデルIDを書きます
  • 1M トークンの文脈で使う:Max・Team・Enterprise のように Opus が自動で 1M に広がるプランでは、opusplan の Opus 側も 1M になります。それ以外で両方を 1M にしたいときは opusplan[1m] を指定します。/model opusplan[1m] で指定できるのは v2.1.265 以降で、それより前は --model か設定ファイルで指定します
  • 既定のモデル用の環境変数には使えない:新しいセッションの既定を決める ANTHROPIC_DEFAULT_MODELopusplan を入れても無視されます。既定にしたいなら /model opusplan と打つか、settings.jsonmodel に書きます

出典: Claude Code 公式ドキュメント「Model configuration」(Setting your model、Environment variables、Extended context、opusplan model setting)、同「Settings reference」model

画面から選べるか

  • ターミナルの /model の一覧には出てきません。引数なしで /model を開くと Opus・Sonnet・Haiku などが並びますが、opusplan はありません。一覧に加えてほしいという GitHub の要望(#26556)は、2026年9月16日時点で開いたままです。🟡 公式ドキュメントには一覧に出るかどうかの記載がなく、この点は利用者の報告にもとづきます。同じ issue には、v2.1.243 で入った modelPicker 設定で行を足そうとしても、追加(append)の形では Sonnet の行と重複とみなされて表示されない、という報告もあります
  • 🟡 VS Code 拡張とデスクトップアプリのモデル選択に opusplan が出るかは、公式ドキュメントに書かれていません。どちらも settings.json を使う Claude Code の上で動いていますが、画面での扱いは確かめられていないので、使う前にモデル表示を確認してください

3. 使い方の流れ

opusplan を指定しただけでは、Sonnet のまま動きます。Opus になるのは、自分でプランモードに入ったときだけです。

  1. プランモードに入る:ターミナルでは Shift+Tab で切り替えるか、依頼の先頭に /plan を付けます。最初から入るなら claude --permission-mode plan です。デスクトップアプリでは、権限モードの選択(モードセレクター)で選びます
  2. Opus が計画を書く:ファイルを読んだり、コマンドで調べたりして、編集はせずに計画をまとめます。Ctrl+G で、計画をエディタで開いて直接書き換えることもできます
  3. 計画を承認する:「auto モードで進める」「編集を1つずつ承認する」「計画を続ける」から選びます(auto モードが使えない環境では、1つめが「編集を自動承認する」になります)。承認するとプランモードを出て、ここから Sonnet が実装します
  4. もう一度計画したくなったらShift+Tab でプランモードに戻るか、次の依頼の先頭に /plan を付けます。その間は、また Opus になります

設定の showClearContextOnPlanAccepttrue にすると、承認の選択肢の一番上に「文脈を消して承認する」が加わります。計画を書く途中で読んだファイルの中身などを捨てて、計画だけを持って実装を始める選択肢です(既定は false)。5章で書くとおり、opusplan ではこれが料金の面でも効きます。

出典: Claude Code 公式ドキュメント「Choose a permission mode」(Analyze before you edit with plan mode、Review and approve a plan)、同「Settings reference」showClearContextOnPlanAccept)、同「Desktop」(権限モードの選択)

いまどちらのモデルで動いているかは、モデル自身に聞かないでください。2025年9月の GitHub の議論で、Anthropic の担当者は「モデルに自分が何かを聞くのではなく、アプリケーション側の表示で確かめる」ように書いています。確かめる方法は FAQ の Q3 にまとめました。

4. なぜ /model の一覧に出てこないのか

opusplan は新しい機能ではありません。一覧に出てこないのは、途中で一度画面から外されたためです。変更履歴と GitHub の issue をたどると、次のようになります。

時期出来事
v1.0.77「Opus Plan Mode」として /model に追加。プランモードだけ Opus、ほかは Sonnet
v1.0.88ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODELANTHROPIC_DEFAULT_SONNET_MODEL で、opusplan が使う版を指定できるようになる
v2.0.0(2025年9月)モデルの選択画面から外れる(変更履歴には記載がなく、issue で分かる)。利用者が「なぜ消したのか」と issue #8358 を立てる
2025年9月29日Anthropic の担当者が issue で説明。「Sonnet 4.5 のほうが Opus 4.1 より全般に良いと判断し、選択画面から意図的に外した。opusplan の設定自体は引き続き動く」
v2.0.17Haiku 4.5 のセッションは、プランモードで自動的に Sonnet を使うようになる
2026年2月18日起票者が「/model opusplan で使える」ことを確かめて #8358 を閉じる。同じ日に「一覧に表示してほしい」という #26556 が立つ(2026年9月16日時点で未解決)
2026年2〜3月opusplan が Sonnet 4.6 ではなく Sonnet 4.5 を選ぶ」という不具合報告 #27237。Anthropic の反応がないまま自動で閉じられた
v2.1.1721M 文脈の対象プランで、プランモードの Opus が 1M にならない不具合を修正
v2.1.265/model opusplan[1m] が「Model not found」で拒否される不具合を修正

出典: Claude Code CHANGELOGGitHub issue #8358#26556#27237(いずれも2026年9月16日に確認)

🟡 いま一覧に出ていない理由を、Anthropic は改めて説明していません。2025年9月の説明は、当時の Sonnet 4.5 と Opus 4.1 を比べたものです。Opus 5 と Sonnet 5 の組み合わせで同じ判断が続いているのかは分かりません。一方で、公式ドキュメントには opusplan の節が今もあり、変更履歴にも2026年に入ってからの修正が載っているので、設定として使える状態は保たれています

issue #27237 のように、版の選ばれ方が期待と違ったという報告もあります。ただし、この報告に書かれたモデルIDは Google Cloud の形式で、現在の公式ドキュメントでも Google Cloud の sonnet は Sonnet 4.5 を指すので、仕様どおりの動作だった可能性もあります(筆者の見立て)。気になる場合は、上の2つの環境変数で版を固定し、実際に動いたモデルを確かめてください。

5. 料金とキャッシュ:切り替えのたびに読み直しが起きる

opusplan を使う理由の多くは、使用量や料金を抑えることです。実装を Sonnet に回せば、1トークンあたりの単価は下がります。

モデル入力出力5分キャッシュの書き込み1時間キャッシュの書き込みキャッシュの読み込み
Claude Opus 5$5$25$6.25$10$0.50
Claude Sonnet 5$2$10$2.50$4$0.20

出典: Claude Platform Docs「Pricing」(100万トークンあたり、2026年9月16日時点)

ただし、見落としやすい費用が1つあります。プロンプトキャッシュはモデルごとに別で、公式ドキュメントは「opusplan ではプランモードの出入りがモデルの切り替えになり、そのたびにキャッシュが新しく作り直される」と書いています。つまり、プランモードを出た直後の Sonnet の最初の応答と、戻った直後の Opus の最初の応答は、それまでの会話全体をキャッシュなしで読み込みます

どのくらいになるかを、会話が10万トークンまで伸びた時点で切り替えた場合で試算しました。サブスクリプションでプランの範囲内なら、本体の会話のキャッシュは1時間なので、書き込みは1時間の単価で数えています。なお、APIキーやクラウド経由でも promptCacheTtl1h にすれば本体の会話を1時間にでき(v2.1.242 以降)、逆にサブスクリプションでも、プランの範囲を超えて usage credits で払っている間は5分になります。

切り替え書き込み直す量APIキー(5分キャッシュ)サブスクリプション(1時間キャッシュ)
プランモードを出る(Sonnet 5 へ)10万トークン約 $0.25約 $0.40 相当
プランモードに戻る(Opus 5 へ)10万トークン約 $0.63約 $1.00 相当

出典: 公式の単価をもとに筆者が試算(10万トークン × 単価)。🟡 サブスクリプションの上限がこの金額の比率どおりに減るとは公表されていない。キャッシュの有効期間は Claude Code 公式ドキュメント「How Claude Code uses prompt caching」

同じ10万トークンを Opus のまま読み続けるなら、キャッシュの読み込みは1回あたり約 $0.05 です。実装のやり取りが短いうちにプランモードを何度も出入りすると、切り替えの書き込みのほうが高くつくことがあります。費用を抑えるコツは3つです。

  • 計画は会話の早いうちに立てる:文脈が小さいうちに切り替えれば、書き込み直す量も小さく済みます
  • 承認するときに文脈を消すshowClearContextOnPlanAccept を有効にして「文脈を消して承認する」を選ぶと、Sonnet は計画だけを持って始めるので、読み直す量が減ります
  • 計画と実装を細かく行き来しない:プランモードに戻るたびに、Opus 側でも読み直しが起きます

サブスクリプションの上限にも触れておきます。セッションの上限と週の上限は全モデル共通で、別に「Opus の上限」「Sonnet の上限」というモデル系列ごとの上限があります。opusplan でも、プランモードの間は Opus を使うので、Opus の上限に達しているとプランモードの Opus は使えません。Pro プランでも Opus は料金ページで利用可能とされていますが、公式ドキュメントによると、Pro で Opus を 1M 文脈で使うには追加の使用分(usage credits)が必要です。

出典: Claude Code 公式ドキュメント「How Claude Code uses prompt caching」(Switching models、Changing permission mode、Which TTL each request gets)、同「Error reference」(全モデル共通の上限とモデル系列ごとの上限)、同「Model configuration」(Extended context)、Claude 料金ページ(プラン別のモデル)

6. advisor・サブエージェントとの違い

「強いモデルと速いモデルを組み合わせる」方法は、opusplan だけではありません。公式ドキュメントは、強いモデルがいつ動くかで次のように比べています。

方法強いモデルが動くとき始まり方
advisor ツール作業の途中の判断どころ必要なときに Claude が呼ぶ
opusplanプランモードの間(availableModels で許可されていれば。実行は Sonnet)自分でプランモードに入る
モデルを指定したサブエージェント任せた作業の全体Claude が任せるか、自分で呼ぶ
/model で切り替える次の要求から先ずっと自分で切り替える

出典: Claude Code 公式ドキュメント「Escalate hard decisions with the advisor tool」(Compare with related features)

advisor ツールは、本体を速いモデルで動かしながら、作業の途中で Claude が強いモデルに相談する仕組みです。opusplan と違い、オン・オフを切り替えても本体のキャッシュは壊れません。ただし、相談のたびに advisor 側が会話全体を読み、その読み込みはキャッシュされません。2026年9月16日時点では実験的な機能で、Anthropic API でしか使えません(Amazon Bedrock などでは使えません)。

サブエージェントは、任せた作業だけを別のモデルで動かす方法です。設定のしかたと実測はClaude Codeのサブエージェントを別モデルで動かす方法で扱っています。

出典: Claude Code 公式ドキュメント「Escalate hard decisions with the advisor tool」(Cost、Impact on prompt caching、Requirements)

7. 向いている使い方・向いていない使い方

ここまでの仕組みから、判断の材料を整理します(公式の推奨ではなく、仕組みから導いた筆者の整理です)。

向いている

「計画して、承認して、長く実装する」流れ

もともとプランモードを使っていて、計画を1回決めたら実装のやり取りが長く続く作業。切り替えは少なく、実装の単価が下がる分が効きます。

工夫すれば使える

文脈が大きくなってから計画する作業

切り替えのたびに読み直す量が大きくなります。承認時に文脈を消す設定と組み合わせると、Sonnet 側の読み直しを抑えられます。

向いていない

計画と実装を細かく行き来する作業

小さな修正のたびにプランモードへ戻ると、読み直しが増えます。実装そのものに強いモデルが要る作業も、実行が Sonnet になる opusplan には合いません。

迷ったら、同じ種類の作業を opusplan とふだんのモデルで1回ずつ行い、/usage の数字と出来を比べるのが確実です。セッションごとの使用量を細かく見る方法はClaude Codeの使用量をセッション別に見る方法にまとめています。

FAQ

Q1. /model を開いても opusplan が見当たりません。
一覧には出てこない仕様です(2026年9月16日時点)。/model opusplan と名前を打って指定してください。こう打つと新しいセッションの既定としても保存されます。今回だけ使うなら claude --model opusplan で起動します。

Q2. opusplan にしたのに、ずっと Sonnet のままです。
正常です。opusplan で Opus になるのはプランモードの間だけで、自動ではプランモードに入りません。Shift+Tab で切り替えるか、依頼の先頭に /plan を付けてください。

Q3. いまどちらのモデルで動いているか、確かめる方法はありますか。
モデルに聞くのではなく、アプリの表示で確かめます。/status で現在のモデルを確認できるほか、ステータスラインにはスクリプトへ現在のモデルが渡されるので、モデル名を表示するように設定できます。終わった後なら、会話ログ(~/.claude/projects の JSONL)の各応答の message.model に、実際に応答したモデルが記録されています。

Q4. Amazon Bedrock や Google Cloud でも使えますか。
使えます。ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODELANTHROPIC_DEFAULT_SONNET_MODEL に接続先のモデルIDを入れて、opusplan が使う版を指定します。組織の管理設定(availableModels)で最新の Opus が除外されている場合、Anthropic API と Claude Platform on AWS では許可された中で一番新しい Opus で計画し、Opus がすべて除外されていればプランモードでも Sonnet のままです。Bedrock・Google Cloud・Microsoft Foundry などでは、除外されていればプランモードでも元のモデルのまま計画します(どちらも v2.1.205 以降の動作)。

Q5. opusplan[1m] とは何ですか。
プランモードの Opus と実行時の Sonnet の両方を、100万トークンの文脈で使う指定です。Max・Team・Enterprise のように Opus が自動で 1M になるプランでは、付けなくても Opus 側は 1M になります。なお、Anthropic API の Sonnet 5 は指定しなくても常に 1M です。/model でこの書き方を受け付けるのは v2.1.265 以降です。

出典