ChatGPT・Codexの保存先を調べ、アプリ本体と主要データをDドライブへ、使用中の実行環境など約3.78GBをCドライブへ残しました。移す対象は「アプリ」「保存データ」「実行環境」の3つに分かれます。

移す対象は大きく3つある

「ChatGPT関連を全部Dドライブへ移す」という一言では、対象が広すぎました。アプリを動かすファイルと、会話や設定を保存するファイルは別です。さらに、アプリから呼ばれるCLI、Python、Nodeなども別の場所に展開されていました。

対象今回の保存先扱い
CodexのホームD:\CodexHome既存のデータを、公式の環境変数で直接指定しました。
アプリ本体と主要なアプリデータDドライブのWindowsApps・WpSystemWindows標準のアプリ移動で配置しました。
CLI・共通実行環境・VS Code拡張などCドライブ現在使用中の配置を維持しました。

OpenAIの環境変数の仕様では、CODEX_HOMEは設定、認証、ログ、セッション、スキルなどのルートを指定します。指定先は事前に存在する必要があります。アプリ本体やWindowsのAppData、関連する実行環境をすべてまとめて移す設定ではありません。

また、Codexのローカルセッションを保存することと、ChatGPTアカウントのクラウド上の会話履歴を丸ごと書き出すことも別です。今回バックアップしたものを、ChatGPT全体の完全なエクスポートとして扱ってはいません。

最初からDドライブにあったデータと、今回変えたこと

調査開始時点で、Codexホームの実データはすでにDドライブにありました。Cドライブ側の%USERPROFILE%\.codexは、DドライブのCodexHomeへつながるジャンクションでした。つまり、今回ホームの約65GBを初めてCドライブからDドライブへコピーしたわけではありません。

ジャンクションは、あるフォルダを別のフォルダへの入口にする仕組みです。Microsoftも、同じコンピューターの別ローカルボリュームへつなぐ使い方を説明しています。Cドライブの入口からファイルが見えても、そのファイルがCドライブにもう一組保存されているとは限りません(Microsoftのジャンクションの説明)。

ホームの実データは同じドライブ。起動時の参照を明示しました。
変更前

既定のCドライブ側ホーム
↓ ジャンクション
DドライブのCodexHome

変更後

CODEX_HOMEで明示
↓ 直接参照
DドライブのCodexHome

この違いはブラウザの不調を調べるうえでも重要でした。ホームの実パス指定とアプリの完全終了・再起動を行った後に、内蔵ブラウザとChrome連携が復旧しました。ただし、実パス指定と再起動の効果は個別には分けて測っていません。ブラウザが表示されていても操作できなかった復旧例に、前後の状態と確認方法をまとめています。

停止中に約68.6GBをバックアップ

起動方法を変える前に、ChatGPT・Codexと関連するIDE側のCodexを停止した状態でバックアップしました。コピー対象はCodexホーム、実際のアプリパッケージ保存領域、通常のLocal AppDataにあるOpenAIフォルダです。バックアップは移動先と同じドライブではなく、Cドライブ側に保管しました。

対象論理サイズ通常ファイル数
Codexホーム約64.82GB429,989
アプリパッケージ保存領域約2.60GB12,906
Local AppDataのOpenAI約1.17GB2,384
合計68,587,172,965バイト、約68.6GB445,279

表は、この端末で作成したバックアップの論理サイズです。GBは10億バイトで計算しています。約68.6GBはCドライブから減った容量ではなく、Cドライブに残しているバックアップの容量です。

コピー後は、ここまで確かめました
445,279ファイル
件数・サイズ・更新日時を比較しました。
重要な144ファイル
設定・DB・認証などは、SHA256ハッシュも比較しました。
リンク1件は対象外
ホーム内のジャンクションの先は追わず、省略理由を残しました。

バックアップ先は本人とSYSTEMだけがアクセスできる場所にしました。認証ファイルや私的な会話を含むため、バックアップ本体は記事に添付していません。

通常のAppDataにフォルダが見つからなかったとき

最初の処理は、通常のAppDataパスにCodexフォルダがある前提で止まりました。実際にはアプリの保存領域内に対応するデータがあり、対象を整理してやり直しました。既定の場所にないことだけで、データが消えたとは判断しませんでした。

CODEX_HOMEを試し、通常起動でも確認

ホームはすでにDドライブにあったため、最初は一回の起動だけCODEX_HOME=D:\CodexHomeを指定して試しました。アプリの版は変えず、完全終了後に新しく起動しています。

一回だけ試してから、普段の起動へ
  1. 試験起動
    Dドライブを直接指定。シェルとブラウザ操作用設定の参照先を確認しました。
  2. 基本操作を確認
    内蔵ブラウザ・Chromeの読み取りとクリック、保存項目を確認しました。
  3. 通常起動へ反映
    承認後、ユーザー環境変数を設定。タスクバーから起動した新しいアプリでも確認しました。

変更したのはユーザー範囲のCODEX_HOMEだけです。システム全体の環境変数とPATHは変更していません。Windowsの環境変数にはプロセス・ユーザー・システムの範囲があるため、一度シェルで値が見えただけで終えず、通常起動したアプリでも確認しました(Microsoftの環境変数の説明)。

自分の保存先を確認する読み取り用コマンド

次のPowerShellは値を読むだけです。1行目はそのシェルで使う値、2・3行目はWindowsに保存された指定、最後は既定ホームの入口を表示します。値が空の場合もあるため、空欄だけを理由にデータ消失と判断しないでください。

$env:CODEX_HOME
[Environment]::GetEnvironmentVariable('CODEX_HOME', 'User')
[Environment]::GetEnvironmentVariable('CODEX_HOME', 'Machine')
Get-Item -LiteralPath (Join-Path $env:USERPROFILE '.codex') -Force |
  Select-Object FullName, Attributes, LinkType, Target

ここでは移動や削除のコマンドは載せていません。今回の端末はすでにDドライブにデータがある状態からの試験であり、空のフォルダへ指定だけ変える手順とは条件が違うためです。別端末へ応用する場合は、コピーする対象、停止するアプリ、戻す先を先に決めてください。

アプリ本体はWindows標準機能で移動

ホームの指定とブラウザの復旧を確認した後、Windowsのアプリ一覧からChatGPTの「移動」を選び、Dドライブへ移しました。配置先はWindowsが管理するWindowsAppsとWpSystemです(Microsoftのパッケージ保存先の説明)。

表示はCドライブでも、ファイルはDドライブ
Cドライブに残る入口

Windowsやプロセスが返すインストールパス

↓ Windowsが作成したジャンクション
Dドライブにある実体

アプリ本体と、主なアプリデータ

Cドライブの入口を、不要な重複コピーだと思って削除しないでください。

今回の確認では、移動成功のイベント、Dドライブ側の実行ファイルの有効な署名(OpenAI OpCo)、C側のリンクを確認しました。アプリデータも、対応するフォルダのデバイスID・ファイルIDが一致しました。

保存場所の表示だけでは、移動成功も二重保存も判断できません。実際の配置と参照先、基本操作を合わせて確認しました。Windows管理の入口やアクセス権は変更していません。

Cドライブに約3.78GBを残した理由

主要部分を移した後も、Cドライブには使用中の実データが残りました。Dドライブへの入口を重複計上せず、既知の関連保存領域を調べた結果が次の表です。

Cドライブに残したもの論理サイズ理由
アプリ管理のCLI・連携用実行環境約1.17GBアプリがCドライブから実際に利用していました。
共通実行環境約1.82GBPython・Node・Git・ライブラリ等の現在の参照先です。
VS CodeのChatGPT拡張約760MBデスクトップアプリの移動とは別の配置です。
Windows管理の一部ファイル・関連名の一時ファイル約31MBWindows管理領域と、調査時に存在した関連ファイルです。
合計約3.78GB移行前バックアップは含めません。

この合計は既知のフォルダの論理サイズです。Cドライブ全体の更新キャッシュ、復元ポイント、全ブラウザ・エディタの保存内容を網羅的に数えたものではありません。

Cドライブに残った実行環境は、Dドライブに同じコピーがなくても動きます。アプリが現在のCドライブ側を使っているからです。移行済みと思ってこのCドライブ側を消すと、CLIやブラウザ操作が動かなくなるおそれがあります。今回の完成形はCドライブとDドライブの併用です。

公式のCODEX_INSTALL_DIRも調べましたが、これは独立したCLIインストーラーの配置先を変える変数です。アプリ管理のCLIや共通実行環境を全部移せる設定ではありません。別CLIをDドライブに追加しても、現在のCドライブ側ファイルが不要になるという説明にはなりません。

さらに当該版の更新処理を読み取りで確認し、小さなダミーフォルダでも置換を試しました。更新対象のフォルダ自身をDドライブへのリンクにすると、リンクが旧版として退避され、新しい通常フォルダがCドライブに作られる構成がありました。この試験はファイルの置換だけを確かめたもので、実アプリの移行試験ではありません。

約3GBの実行環境まで移すために、非公式な配置と更新後の検証を増やすことは今回は選びませんでした。アプリ本体・主要データをDドライブへ移した効果と、残るCドライブ容量を比べ、正常に動いている部分を維持しました。

移行後に確認したこと

確認は「起動できた」で終えませんでした。バックアップ時の保存項目と現在の値を比べ、ピン留めチャット2件、ピン留めプロジェクト18件、ローカルプロジェクト63件、プロジェクト順43件、チャットとプロジェクトの割り当て58件などが一致しました。件数だけでなく、指定項目の値全体を比較しています。

履歴などは、バックアップにあったsessions 459ファイル、archived_sessions 39ファイル、attachments 4ファイル、automations 3ファイルについて、現在の対応ファイルの欠落0件、読み取りエラー0件でした。これはファイルの存在確認です。全会話本文やデータベースの全内容を再度ハッシュしたという意味ではありません。

CLIのログイン状態確認は正常終了し、内蔵ブラウザは公開ページの読み取り、リンクのクリック、戻る操作が通りました。Chromeも検証専用タブで読み取りと遷移を確認し、そのタブは閉じています。既存の私的なタブの内容を記事用に収集してはいません。

通常のアプリ再起動は確認済みですが、PC自体の再起動と、将来のアプリ更新を経た後の継続性は未確認です。この2つは利用者の都合に合わせて後日確認することにし、今回の記事作成のために再起動を追加していません。

今回採用した構成

今回の移行は、ホームのDドライブ実パス指定、アプリ本体と主要なアプリデータのDドライブ配置、Cドライブに残る実行環境の維持、という範囲で完了としました。移行前の約68.6GBのバックアップはCドライブに保持し、削除は利用者が別のタイミングで判断します。

別ドライブへの移行で大切なのは、Cドライブをゼロにすることより、どこに何があり、どのアプリがそれを使い、元に戻すために何を残しているかを把握することでした。特に移動先を初めてWindowsのアプリ保存先にするときは、同じドライブの仮想ディスクや作業中のプロジェクトまで含めて停止計画を立てる必要があります。

同じ移行をするときの順番

  1. 移す対象を、Codexのホーム・アプリ本体と主なアプリデータ・CLIなどの実行環境の3つに分けて、それぞれの今の場所を確かめる。
  2. ChatGPT・Codexだけでなく、移動先のドライブを使っているアプリ(Dockerの仮想ディスクなど)や作業中のプロジェクトも止める。
  3. 止めた状態でバックアップを取り、件数・サイズを比べ、設定や認証などの重要なファイルはハッシュも比べる。バックアップは移動先とは別のドライブに置く。
  4. CODEX_HOMEは、まず一回の起動だけで試し、基本操作を確かめてからユーザー環境変数に設定する。
  5. アプリ本体はWindowsの「移動」で移す。Cドライブに残る入口(ジャンクション)は消さない。
  6. Cドライブに残る実行環境は、アプリが使っている限り消さない。
  7. 「起動できた」で終えず、保存項目・履歴のファイル・ブラウザの操作を確かめる。PCの再起動後とアプリの更新後にも確かめ直してから、バックアップを消すかを決める。

よくある疑問

CODEX_HOMEをDドライブにすれば、ChatGPT関連は全部Dドライブへ移りますか?

いいえ。Codexの状態を保存するルートの指定です。今回の端末でも、アプリ本体は別途移動し、CLI・共通実行環境・VS Code拡張はCドライブに残しました。

Cドライブに見える.codexやアプリフォルダは消してよいですか?

今回のCドライブ側にはDドライブへの入口があります。容量があるように見えても別コピーとは限らず、入口を削除すると参照が壊れます。Windowsが作成した管理用リンクもそのまま維持しています。

移行前バックアップはすぐ消せますか?

今回の端末では保持しています。新しい配置で必要な作業を続け、必要に応じてPC再起動や更新後も確認してから、利用者が削除時期を判断する方針です。

ブラウザを直すためだけにアプリ本体を移す必要がありますか?

この実例では、アプリ本体をDドライブへ移す前にブラウザは復旧しています。本体の移動をブラウザ修復の必須手順として勧める根拠はありません。

この記録の対象とドライブ表記

この記事では、Windowsが入っている場所をCドライブ、移動先をDドライブと表記します。読みやすさのため、パスの例もDドライブに統一しています。

この記事は、2026年10月20日に運営者のWindows端末で行った移行と、Codexによるファイル・ログ・ブラウザの確認をまとめた記録です。対象はChatGPTとCodexを利用できるデスクトップアプリのパッケージOpenAI.Codex 26.1013.4894.0です。Windows標準のアプリ移動は運営者が操作しました。